止めたいタバコがやめられない方へ

止めたいタバコがやめられない方へ

皆さまこんにちは。今日はタバコについて少しお話させて頂きます。

まず始めに、タバコががん(肺がん・膀胱がんなど)や肺気腫(COPD)などに大なり小なり影響を及ぼすことが知られています。更に、ここ数年の禁煙ブームにより、路上喫煙が条例で禁止されたり、飲食店による分煙化・禁煙化がすすむなど、以前にも増して世論においてタバコに対する批判的な意見が多くなってきている印象を受けています。

でも、一方で外来をしているとタバコを吸っている人に多く出会うのも事実です。
タバコを吸っている理由は人によって様々ですが、

体に良くないのは分かっているけど、何となく吸っている

と、理由がないのに吸っている方もいます。体に良くないと知りながら吸っているのはどうしてでしょうか??
答えは、タバコの成分の一つであるニコチンが引き起こす「ニコチン依存症」によるためです。

では、ニコチン依存症とはどういった病気でしょうか。
厚生労働省のe-ヘルスネットでニコチン依存症とは「血中のニコチン濃度がある一定以下になると不快感を覚え、喫煙を繰り返してしまう疾患と定義されています。

ニコチンが脳の受容体に結びつくと、快楽物質の一つであるドーパミンが分泌され、強い快感を得られます。逆にタバコを吸わないと、この快楽物質が得られないため不快感を覚えてしまいます。更に、不快感を覚えた状態が続くと、イライラ・集中力の低下・手の震えといったニコチン離脱症状が起こります。
そのために、知らず知らずの間に(場合によっては自分の意に反して)、快楽物質を欲するために「何となく吸ってしまう」のです。

やっかいなことに、上述したように自分の意志だけではニコチン依存症を克服することが困難な場合があります。
実は、アルコール依存症などと同様にニコチン依存症は病気として扱われます。

そのため、ニコチン依存症に対して医療保険を用いて治療をすることができます(*一定の条件に該当した場合のみ可能です)。
過去に自分一人で禁煙に取り組んで失敗してしまった方や、禁煙に興味があるけど中々一歩を踏み出せない方など、もし禁煙外来に少しでも興味があるようでしたらぜひ当院までご連絡ください。

以下のリンクに、禁煙外来の治療の流れなどを載せておりますのでご参照ください。

* 禁煙外来 *