2019年11月15日
「オーラルフレイル」という言葉を皆さんは聞いたことがありますか??
オーラルフレイルとは、身体の衰え(フレイル)の中でも特に口腔機能の低下や食の偏りなどを含む嚥下機能の衰えを指します。
最初は「食べこぼし」、「むせ込み」、「上手に噛めない食事が増える」、「口の中の乾燥」、「食事の時間が長くなる」など自分でももしかすると気づかないような些細な症状から始まります。
健康と機能障害との中間の状態であるとされ、意識的に予防に取り組めば健康状態まで回復して維持が可能であり、一方で何もしなければそのまま嚥下機能が衰えていき自力摂取が徐々に難しくなっていきます。
2017年に東大の先生方が発表した論文でも、驚くことに高齢者でオーラルフレイル、オーラルフレイルになる手前の状態の方は、死亡リスクが高まる可能性を示唆しており、健康を維持するためにも早い段階でオーラルフレイルの予防が重要であると報告しています。
(Tanaka T, Takahashi K, Hirano H, et al . J Gerontol A Biol Sci Med Sci. 2018 Nov 10;73(12):1661-1667.)
当院でもオーラルフレイルが疑われる患者さまには、できる限り外来でも自宅でできるオーラルフレイル予防の体操などをお伝えしておりますので興味がある方はどうぞお気軽にご相談ください。